キミシマユウキ

マグノリアのキミシマユウキのレビュー・感想・評価

マグノリア(1999年製作の映画)
3.6
長寿クイズ番組の天才子役、その司会者、司会者の娘、娘が出会う警官、カリスマモテ男セミナーの創設者…一見全く関係の無い人々がどこかで繋がり…

『ゼアウィルビーブラッド』『ザ・マスター』の
!!ポールトーマスアンダーソン監督!!
による傑作群像劇。
前々から観たかったものがやっと配信に来たので鑑賞。

ー偶然の出来事の連続に因果はあるのかー

なんとも不思議な構成の作品。
群像劇なのでメインの主人公は存在せず、同じ街に住む普通の人々の1日を追う物語。
全く関係なさそうでどこか小さな部分で繋がっている彼ら各々が繰り広げるドラマに何故か目が離せなくなる。
その集中力は視聴者が
「これ、どこで全部繋がるんだ!?」
という期待とも不安とも言える感情が持続させているのだろう。
そして待ち受けるラスト…
これは一体何の物語だったのか…

キャストは非常に豪華
モテ男セミナーのカリスマにトムクルーズ。
「俺様のぶっといソーセージを割れ目にぶち込んでやるぜ!!」
的な下品な発言連発の彼には珍しいキャラだったがこれがなんともハマっている。
他は個人的に顔が好みじゃないけど今作では美しく見えたジュリアン・ムーアやPTA監督作常連の故フィリップシーモアホフマン、そしてパグみたいな顔のウィリアムHメイシーに名バイプレイヤーのジョンCライリー等が顔を揃えていた。

正直好き嫌いは別れるだろうがやはりPTA監督、一筋縄ではいかない作品を作ってくれる。
次の新作も期待大だ。

群像劇好き、PTA監督作好き、そしてトムクルーズの下品な言葉遣いを聴きたい方にはオススメの作品。