ゴンベ

宇宙大戦争のゴンベのネタバレレビュー・内容・結末

宇宙大戦争(1959年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

『地球防衛軍』以上に敵の目的がよく分からないのだが、その分好戦的なノリに付いて行きやすく、個人的にはこちらの方が格段に楽しめた。話のテンポも比較的良いし、メカ類も凝ったものを宇宙人側に振ってあるおかげで、地球人側のものにどこかで本当に使われていそうな親しみやすさが出てくる。絵的にも面白い画面や、80年代ぐらいの作品だと言っても通用しそうな洗練された雰囲気がある。

前作顔を出さなかった埋め合わせということなのか、土屋嘉男がけっこう美味しい役をもらっているのだが、何だか気に入ったのが月面パートのロケット内で拘束を解き、そこそこ長回しでこちらに向かって梯子を昇ってくるシーン。暴れてやるぞォ、というあの眼がいい。月面探索シーンは噴火後の三原山で撮ったとかで、流石にセットだろうという場面ともうまく混ぜてあり、見ていて楽しい。

そして何より宇宙大戦争マーチだ。月面基地での戦闘もクライマックスの乱戦も、これが後ろで流れているだけで(はないのだろうけど)本当に血湧き肉躍る名シーンになっている。合間に爆発音やザッツ東宝なレーザー音が入れば入るほどその効果が増していき、もうあと30分はこれでいいや、という気分でいると本当にそうなって終わったので、こりゃもう言うことねえな!と思いながらこっちを見にきたら、やっぱり怪獣が出なきゃもたないよ、という感想がけっこう多くて驚いている。そんなもんじゃろか。
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