うにたべたい

大予言 復活の巨神のうにたべたいのレビュー・感想・評価

大予言 復活の巨神(1992年製作の映画)
2.6
東映とバンダイビジュアルから発売された、いわゆるVシネマ作品。
"真・仮面ライダー"に続くオリジナルSFXビデオシリーズの第2弾として制作されました。
スーパー戦隊や仮面ライダーシリーズ、メタルヒーローに関わっているスタッフが多く関わっていて、作中のアクションや怪人たちが登場して襲いかかる展開はどこか平成初期の特撮テイストを感じます。

1990年前後は"女バトルコップ"とか"ゼイラム"とか、大人向けな特撮ドラマが多数作られた時期で、本作もそんな中で作られた1作です。
なお、本作の主人公は変身しないで人間のまま戦うのですが、企画段階では宇宙刑事ギャバンが登場する予定だったそうです。
諸事情があったようで、結構巨額の投資がされた上でようやく販売となったのですが、当時のファン反応も微妙だったようで、今となっては知っている人のほとんどいないマニアックな作品となってしまいました。

Filmarksにも登録がなかったため、いつものように要望を出し、レビューが書けるようにしていただけました。
これを機に知っている人が増えると幸甚です。

内容は2部構成になっています。
それぞれ"天の巻"、"地の巻"と題されていますが、話が一旦終わるという訳でもなく、単にひと続きの作品を2分割しただけのような感じです。

ストーリーは結構複雑です。
主人公のごく一般的な青年と、ある社長令嬢のカップルがいて、2人は恋人同士だったのですが、ある晩、逢瀬中に不気味な集団に襲われ、女性側が攫われてしまいます。
襲われて大怪我を負った青年は、見ず知らずのバイカー達に保護されますが、一方、令嬢は政略結婚させられることが決まっていて、その彼の元へ連れてこられており、不気味な集団はその手の者でした。
するとマダムが現れ、いきなり精神が分裂して不気味な集団をなぎ倒します!
実は御曹司とマダムは、700年前に滅んだレクトリウス星のモズー一族の霊魂が憑依しており、同じくモズー一族が宿った令嬢と一緒に儀式を挙げて巨神を復活させ地球を我がものにしようと企んでいました。
令嬢に宿ったモズー一族の霊魂は巨神復活させる気満々で、主人公は彼女を取り戻すことができるのか!?という展開です。

結構、トンデモ展開で、話のつながりがよくわからなくなることが多々あります。
主人公の青年はバイカー達に救われるのですが、見ず知らずのバイカー達が文字通り命を懸けて主人公と行動を共にする意味がさっぱり分かりませんでした。
モズー一族に憑依された御曹司も憑依されていない御曹司も、両方悪人で、ただし行動目的が違っていたりして、良く見ないと混乱するので視聴時は注意して見る必要があると思います。
ただ、それであってもラストは展開が唐突で、結局のところよく分からない作品でした。

クリーチャーデザインは何気に雨宮慶太氏です。
モズー一族が怪人然として登場するのですが、雨宮慶太らしい不気味なデザインです。
デザインは素晴らしいのですが、あまり気持ち悪さ、おどろおどろしさを感じられるようなアクションシーンが無いのが残念です。
加えて、タイトルにもなっている巨神のデザインが安っぽすぎるんですよね。
フォッグ・マザーみたいな生物的で、単体ででかさとヤバさが伝わってくるデザインならもっと盛り上がったのにと思いました。
退場も早いので、巨神にはガッカリです。

シナリオはいまいちでしたが、アクションシーンは凄かったです。
カーチェイス、バイクチェイスのシーンや、車で引きずり回されるシーン、洞窟内のアクションシーンなどは凄かったです。
ちなみに主人公の青年は、若き日の坂上忍が演じています。
私は役者だったこと自体知りませんでした。
その上、普通にイケメン俳優なのでさらに驚きです。
特撮の歴史の1ページとして、記しておくべき作品だと思います。
面白かったかというと、うーむ。