劇場公開の止まってる状況の中で、自宅で観られる新作映画! これが、2020年代らしい今っぽい青春映画の良作でした!
Netflixはこういういい味のインディー作品も出してくるから見過ごせないんだよなぁ。
アメリカの田舎町の高校を舞台に、中国系移民のメガネ女子、アメフト部補欠の非モテ男子、学内一美しいアート系女子の3人の間の、恋愛と友情が絶妙に複雑に絡み合った三角関係が描かれていく。
誰ひとり演じてる役者さんのことは知らないんだけど、3人ともどこか不器用なところがあって、見ていて愛着が沸いてきました。
3人の関係を見ながら良いなと思ったのは、この映画は「価値観と戦う話」だということ。
キリスト教を信仰する白人が主流の環境で、移民であることや、クラスの主流派とは違う趣向を持っていることで、自分はただ自分自身であるだけなのに、違和感や疎外感が生まれてしまう。
そして、恋愛についてだって、型にはめられた男女の関係以外にも、いろいろなあって良いのでは?と三角関係を通じて問うていく。
聖書にあるような愛の定義ではなく「愛は厄介で、悍しく、利己的で、大胆」と独自の解釈をしていく様子に、小さな強さを感じました。
このタイプの映画は、観終わったあとで印象が後伸びするんですよ。実際、昨日観た直後よりも1日後の今の方がすでに好印象。
10年後に、20年代を切り取った一本として残ってる、そんな可能性を感じる作品です。