ひらが

ジオラマボーイ・パノラマガールのひらがのレビュー・感想・評価

3.8
岡崎京子・作「ジオラマボーイ・パノラマガール」は1989年刊行の作品。原作未読だが80年代後半から90年代前半の時代背景をベースにしたボーイ&ガールを想像してみる。

作中では電動自転車にスマートフォン、インスタグラムと現代の象徴的なアイテムがズラリ。かと思えば友達と浸る音楽は小沢健二。
そしてやっている事は令和や平成に生きるクールな若者の姿とは異なる。
不思議なハイブリッドを見た気分。

岡崎京子作品に精通してはいないが刺激的でエッジの効いたものがイメージされる。
だがこの作品は凄くソフトな感覚。こんな青臭い生き方って今時じゃないんだろうけど必要というか在って欲しい。
勢いで高校を辞めたり現実逃避で酒に溺れるクソダサな行動は好きじゃないんだけどね。
ただティーンエイジャーならではの大胆さや何気ない日常の一コマに浸っていたくて、まぁ感覚的に好きなんだろうな。
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