このレビューはネタバレを含みます
無機質なチタンを埋め込まれたことで人間とは違う存在になっちゃったけど、内に秘めた欲望や渇望を解放していく系ガールのお話。
RAWに引き続きこの監督は、わかりやすいプロットラインにクレイジーなテーマを乗せてエンタメに昇華することが凄く上手だなと。
RAWは「田舎娘が都会の学校で翻弄されるお話」だし、TITANEは「殺人者の逃避行&共依存の擬似親子のお話」と、誰もが一度は触れたことあるであろうプロットラインになってるから、クレイジーなテーマが乗っても観客を振り落とすことなくクライマックスまで持っていってる。
よく「人を選ぶ映画」と評されてるけど意外とそんなことなくて、
・テーマが受け入れられる
・ボディホラーへの耐性がある
さえクリアできれば楽しめる映画だと思うな。
個人的な白眉はやっぱりラストの出産シーン。
性欲、家族愛、母性とかアレクシアの内に眠っていた欲望が文字通り「解放」されていってちょっと泣けた。（あそこだけ観るとかなり変なシーンなのに泣けるのが凄い）
あとあのシーン、正常位にも見えるのたぶん狙ってるよね。
