カナッパユイッパ

TITANE/チタンのカナッパユイッパのレビュー・感想・評価

TITANE/チタン(2021年製作の映画)
4.2
只々、凄いとしか言いようがないですね。
本物の変態監督による変態のための変態映画です。
痛いシーンが本当にリアルで、その度にお尻の穴がギュッとしてしまいます。
作り物なんですが、変態がここまで徹底されると現実の物語のような錯覚に陥ります。
過激で観る側を上手にくぎ付けにし、新しい愛があり、人が贖えなものへの抵抗があり、執着と狂気があり、、、
この世のありとあらゆるものを詰め込んだおもちゃ箱をひっくり返した状態を忠実に描いたような作品です。
この作品にパルムドールを与えるカンヌはフランス人の懐の深さを感じさせます。
アカデミー賞が国際長編の候補から外したは、いい意味でのアメリカ人のまじめさですね。
なかなか出会うことのできないレベルの高い作品です。
この作品からインスピレーションを受けて、新たな作品を展開していく製作者がいてもおかしくないと思いました。