kaitomo

TITANE/チタンのkaitomoのレビュー・感想・評価

TITANE/チタン(2021年製作の映画)
3.2
序盤のやたら長くて卑猥なダンスシーンを観て、これはエロ映画なのか?と身構える。裸のシーンやたら多いし。
しかし、ストーカーを殺害するシーンで、プロミシング・ヤング・ウーマン的な話かな、と身を乗り出す。
そこからは車とのファックシーンもありつつ、バイオレンスも激しく、悲鳴あげたくなるような痛いシーンも多く、これはなかなか体力使いそうなエログロ映画だぞ、と思う。
しかし、中盤からは少しトーンが落ち着き、人間ドラマの要素が多分に入ってくる。しかし、何か禍々しいものを宿している彼女は終始しんどそうである。
最終的に何が誕生するのかが最大の関心事になるが、そこはラストまでお預け。車人間が産まれて大暴れするようなバカ展開にはならない。
前半がハードだった分、終盤にもそういう展開を求めてしまったので、後半は少し物足りなく感じた。演出は凄いが、難解な部分を咀嚼しきれなかった。
チタンを埋め込まれる設定は、彼女が普通でないというエクスキューズでしかないので、彼女を普通の人間として描くならいらなかったような。
RAWのが好き。
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