このレビューはネタバレを含みます
こんな人がいたことを知らなかった。
養子として受け入れた家族に自分の個性の一側面を否定されたこと。学校での居場所の無さ。それらを乗り越えて、ショップで働いて、NYのメイクアップアーティストと出会い、必死に技術を磨き、プロ並みもしくはそれ以上の技術を培い、錚々たるモデルたちと仕事ができるようになった。しかしやっとの思いで会った産みの親は自分を金銭的な頼みにしようという考えが透けて見えたこと。故郷ルイジアナで認められたい気持ち。葛藤。ここまででも十分彼は強い人だと思う。それでも……。
もちろん死に対して敗北だとかマイナスイメージはないつもり、だけど生きていたら彼はさらに新しい流行を生み出していたかもしれないし、自分も彼の活躍をこの目で見ることができたかもしれないと考えると、もったいなさを感じるというか。彼のメイクに惚れ惚れした分だけ、惜しいなあという気持ちも比例して大きくなる。
彼の人生にあったいろんなこと、メイクのこと、どちらも同じくらい心に残る作品だったのが良かった。どっちに偏るのも違うと思うので。
いいメイクをみると真似したくなっちゃう性分だからとりあえず鑑賞した次の日のメイクは派手に感じて使ってなかったモーヴグリーンのアイシャドウ塗った。テンション上がった💄