SHOCKER戦闘員の映画日和

トランスフォーマー/ビースト覚醒のSHOCKER戦闘員の映画日和のレビュー・感想・評価

3.4
2024.04.07
実は公開日に鑑賞した作品ながらすっかりレビューを忘れていたので、
Netflixにて配信が開始されていたとの事で改めて拝聴。
厳密に言えば今作をどう評価するべきか?という点に置いても中々に絶妙な一本だったというのが本音。

まず良かった点としてはマイケル・ベイ氏の豪腕っぷりと油こてこてのバトルシーンとは一変して、
今回はキャラクターの個性とビークル時の色分けがハッキリとしていて全体的に見やすかったです。
実写トランスフォーマーではよくある-何がなんだか分からない-という心配は今作に限っては和らいでいる印象。

「人間とオートボット達との絆」という
テーマも含まれているため、
相棒的なミラージュを筆頭に後半へ到るまでの畳み掛けは何やかんやで胸が熱くなりましたね。

逆に少し気になったところはまぁ言わずもがなタイトルにもある
「ビースト覚醒」という割にビースト勢の活躍がほぼモブっぽい立ち位置なのが惜しいッ!惜し過ぎるのだッ!!!

今作ではマクシマルというチームで動いており、司令官のコンボイは勿論
チータスやライノックスと言った豪華な顔ぶれが揃っており、
ビーストウォーズ.
超生命体トランスフォーマーを知っている層ほどおぉっ!遂に来たかぁっ!!

と唸った方も多いのではないかと思いますが、肝心の本編でのセリフ数の少なさや変形+バトルシーンに対するワクワク度がイマイチ乗らなかったという点も含めて味気のないデビュー戦。という感想に落ち着いてしまったのが非常に悔しい点であり、勿体無いですね。

吹き替え声優も当時のキャスティングで大きく宣伝を打っていただけに、
どうしてもがっかり感は否めなかった。

もう一つ欲を言えば千葉トロ....いや、
メガトロン様が不参加だったのも寂しい部分はありましたが、
ここはまぁデストロンまで出てくると話がややこしくなるのと、
恐竜ネタは2014年公開の-ロスト・エイジ-の時点で登場させている事もあり、

シルエット的にグリムロック軍団とダブってしまう事を懸念したのだろう。
という制作側の意図は何となく感じたので許容範囲かなとは思います。

今回のメインヴィランとなるスカージも原作の方だとデストロン軍のリーダー
という肩書きはあるものの、

どちらかと言えば破壊大帝こと
ガルバトロンにこき使われてた印象の方が強かった印象もあるので、
ここがメインヴィランというのもやや、パッとしない部分はありましたね。
※実写版の造形自体はカッコよかった。


そんな訳で色々とモヤッとした点も含めこれからマクシマル達ビースト勢の活躍が垣間見れる一本になるか!?と思いきや、最初の予告篇と宣伝ほど超えてくるものが今ひとつだったというのが本音。

とは言え変形ロボット物としての映像美は相変わらず細部までこだわり抜いており、歴代の実写シリーズを未鑑賞でも
比較的入り込みやすい雰囲気には出来上がっていたので良心的だと感じました。