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ザ・ファイブ・ブラッズのEDDIEのレビュー・感想・評価

ザ・ファイブ・ブラッズ(2020年製作の映画)
3.8
スパイク・リー監督節炸裂の戦争ブラックコメディ。かつてベトナム戦争で共に戦った仲間たちは再び彼の地で集う。黒人自らの特徴を活かしてアメリカを皮肉る…賑やかな仲間たちの語らいに楽しませられるが、後半はまさに地獄絵図。

鑑賞日から少し時間が経ってしまいました。なかなか頭の中で感想がまとまらなかったのと筆が進まなかったのが原因ですが、指が赴くままスマホを動かすことにしました。

ひとまず個人的にハマらなかった『ブラッククランズマン』と比較すると、本作の方が面白かったです。
確かにスパイク・リー監督らしい演出が散りばめられているんですが、『ブラッククランズマン』ほどあからさまではなかったので、割と万人に勧められるかもしれません。

ベトナム帰還兵の4人組ポール、オーティス、メルビン、エディが中心人物。ここにかつて戦地で散ったノーマンをくわえて、『ザ・ファイブ・ブラッズ』なわけですね。
彼らは戦時中、ベトナムにてやり残してきたことがあり、再び彼の地へ赴くのです。ポールの息子デビッドもついてきて、最初は陽気な5人旅の様相でしたが、徐々に空気が変わってきます。

目的は、亡くなったノーマン隊長の遺骨と埋蔵金を探すこと。
金に目が眩む男たちの無残な模様を見せつけられるわけですが、とにかく彼らは堅い絆で結ばれていて仲間同士の熱い友情に心を動かされます。
ノーマン隊長役は故チャドウィック・ボーズマン。遺作となった『マ・レイニーのブラックボトム』同様に本作でもアカデミー賞ノミネートが予想されるわけですが、ホントに彼なしでは語れない作品。

面白かったのは『地獄の黙示録』のパロディで皮肉るシーンやアメリカの象徴的な映画『ランボー』すらもネタにするあたり。
ベトナムの川を『地獄の黙示録』のテーマに合わせて下っていくのは完全にネタ。

結局のところ戦争が生み出す憎しみや悲しみ、もちろん彼らの堅い絆はあるんですけど、それ以上に無情さばかりを突き付けられました。

うーむ、やっぱりうまく纏まりません。

※2021年自宅鑑賞20本目
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