ミサキ

哀愁しんでれらのミサキのレビュー・感想・評価

哀愁しんでれら(2021年製作の映画)
4.0
親になって見ると一層当事者として恐怖を感じる映画だと思います。
「子どものためなら何だってする」「いい親になりたい」と思った事のある人に見てほしい。
この映画に出てる恐らく鑑賞した人皆が無関係でいたい"狂った人間"たちの気持ちがわかってしまいます。
身に覚えがある分簡単に切り離せない。
自分の中にもこの狂気の芽は宿っている気がする。怖い。
「あー怖かった!」で終わらない恐怖体験が出来てしまいます。
現実にはシンデレラストーリーなどどこにもなく頑張って詰めた距離の分だけ麻痺し死んでいく小春も可哀想で辛かったです。
ラストは一見「いやいやそんな馬鹿な」と言ってしまえるオチですが、誰もが一度は思った事があるであろう上記の親の考えを間違った方向へ突き詰めたら確かにこうなるな、と想像がつく事にゾッとしました。
親って怖いですね。
全部のボタンを掛け違えたような映画でした。
ミサキ

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