ともなり

哀愁しんでれらのともなりのネタバレレビュー・内容・結末

哀愁しんでれら(2021年製作の映画)
2.8

このレビューはネタバレを含みます

いま他の方のレビューを見て「胸糞」と評される映画であることと、キャッチコピーの「なぜ〜」を知った。
「胸糞」で言うと少し違う。私が感じたい胸糞はこの映画にはない。胸糞というより「観客に臨場感のあるストレスを与える」ことを田中圭と娘役の俳優さんがしてくれた。土屋太鳳さんは私にヒットしなかった。
「なぜ〜」に関しては「そういう意図で作った映画だったのね!」と納得出来たので、映画の最初に新聞記事を載せて容疑者の写真アップに重ねて過去の土屋太鳳が動き出す、みたいな演出でも良いから事件のことを映画内に入れてほしかった。
最初の哀愁部分はテンポが良くて好きだったのでここからどうシンデレラを見せてくれて、最終的に「哀愁シンデレラ」という作品であったと思わせてくれるのだろうと気になっていた。
シンデレラ部分も良い。
押入れにある美しい靴も似つかわしくなさが良かった。

勝手に眼帯へペンでお絵かきをするのヤバくて笑った。子どもが握りこぶしギューーーーーだったので「父親のために演じてるんだなー」と感じた。

だから「ママ行かないで!」に疑問を感じた。
本当に出て行ってほしくないなら叩かれたこと言わないもんね。
ママを壊すため、これからもいじめて楽しむために引き留めてるのかなーと納得することにした。
「ママ行かないで!」シーンは土屋太鳳の子ども時代の引っかかりであるから絶対必要だったものね。
ブランコお手本見せますよ→「母親失格」は何を指しているか分からなかった。考えなくて良いと判断。

実家の家族は家族で円満に過ごしていて自分の居場所じゃない、と感じる寂しさは分かるけど帰るくらいは出来ない?仲良いしと感じてしまったので、生活水準下げたくない的な演出があったら好きなシーンになった。

線路に迎えに来てもらえて「何もかもこの家族のために尽くそう」と覚悟決めるのは発狂状態ということにする。
「あと何が出来るかな」を繰り返すの良かった。インフルの紙が映って「殺すのかー」と思ったけど、それがどう効果的にこの家族のためになるか分からなくてエンドへの元々低かった期待が0に近くなった。

わたるくんとくーちゃんのいちゃいちゃかわいい。
わたるくんの「俺やってない!」連呼、子どもとしての求められているやかましさが上手で感心した。
くーちゃんが世間的に美少女、娘が世間的に美少女には分類されないであろうお顔立ちなのも関係性が映えていた。役者さんがいることだから酷なことだけれど。
田中圭の焼肉のときのキレ方、「バカと遊ぶのは楽しいぞ!」あたりの大声の出し方が好みで、田中圭を少し好きになった。
ともなり

ともなり