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ユーロビジョン歌合戦 〜ファイア・サーガ物語〜のEDDIEのレビュー・感想・評価

3.8
愉快痛快脳内お花畑な2人の幼馴染男女がヨーロッパ毎年恒例の“ユーロビジョン”出場と優勝を目指す音楽コメディ。レイチェル・マクアダムスの美声が堪能できることが最大の魅力(なお、別人の歌声とのミックスの模様)。ってかマジで笑える!

大好きなレイチェル・マクアダムス出演作品ということで、配信開始時から気になっていた本作。基本的に音楽を題材にした作品は好きなんですが、明らかにコメディ色が強めな設定でより一層楽しみが増えていました。

全体を通すと120分はかなり冗長に感じるんですが、所々爆笑を誘われたり、シュールに笑いを誘ってきたりするもんだから、個人的には結構好きです。

序盤の歌唱シーン(ここは爆笑)とクライマックスの歌唱シーン(ここは感動)だけで観る価値があります。言い方悪いけど、ここだけ観れば十分なぐらい。笑

ウィル・フェレル演じる主人公のラースは子供の頃から歌手になることが夢。その心持ちは本気だから、笑われると「笑うな!」と本気で怒ります。
そこから数十年後、もう中年のおっさんになったラースはまだ夢を追いかけています。
ってところからレイチェル・マクアダムス演じる幼馴染みのシグリットと歌うシーンがもう爆笑もの。いやいや、あなたそれで笑うなって言う方が無茶ですわ。

“Volcano Man”という曲。Apple Musicでもダウンロードできます。けど、これは是非とも映像とセットで聴いていただきたい。

シグリットが作曲するシーンがあって、そこではレイチェルの貴重な歌声を聴くことができます。
他の歌唱パフォーマンスのシーンは基本的にスウェーデンのポップ歌手モリー・サンデーンの歌声とのミックスだそう。正直あの歌声がすべてレイチェルだったら、もっとミュージカルとか歌手としての活動していてもおかしくないレベルですからね。

とにかく冒頭の掴みはバッチリでしたね。

ただその後、ユーロビジョンのアイスランド予選からユーロビジョン本選という流れで展開していくんですが、その間がちょっと間延びを感じてしまいました。

とはいえアイスランド予選のトップバッター“21世紀のバイキング”には笑いました。いや、あれも掴みとしては最高です。

このレビュー書きながら、最初はスコア3.0だったんですが、なんだかんだ好きだなと再認識し、ここまでスコアが上がってしまいました。

キャストは他に本戦出場者のアレクサンダー・レムトヴを演じたダン・スティーブンスがめちゃくちゃカッコよかったですね。笑わしにきてるんだろうけど、いかんせんイケメンすぎるんですよ、あの人は。
彼は『美女と野獣』で美声を披露するほどでしたが、今回は新型コロナ感染の影響で録音ができず、代わりにスウェーデンの歌手Erik Mjönesという方が歌っているそう。だけど、ダサい衣装でイケメンスティーブンスがバックダンサー従えて歌うシーンは最高なので是非観ていただきたいシーンの一つです。

あと、ラース&シグリットのファイア・サーガがとある手違い(というかやむなく)アイスランド代表になってしまう事件が、正直コメディじゃなければ笑えないんですが、不謹慎にも笑ってしまいました。ってかラースもシグリットも喜んでいいのかどうか戸惑いながらも、自分たちがユーロビジョンに出たいという欲が抑えきれてない人間らしさが上手く表現できていて良かったです。
ラースの父親エリック役はピアース・ブロスナン。ゲキシブな親父でした。

ユーロビジョンは、日本の方々には馴染みが薄く、私も知りませんでしたが、毎年恒例の大会で今年2020年に65回目を迎える予定だったそうです。
過去にはABBAやセリーヌ・ディオンらが優勝を飾ったことのある由緒ある大会だそうで、今年は新型コロナの影響で初開催以降初めての中止となったそう。

今年の中止は残念ですが、次年度こそ本作の影響でユーロビジョンの知名度が上がり、これまでにない盛り上がりを見せてくれることを期待したいですね!

※2020年自宅鑑賞328本目
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