門倉カド

ヤクザと家族 The Familyの門倉カドのレビュー・感想・評価

ヤクザと家族 The Family(2021年製作の映画)
2.5
時代に取り残された悲哀。残された男の覚悟とは・・・。

【賛否両論チェック】
賛:移りゆく時代に翻弄されながらも、自らの生き方を貫き続けた主人公の姿が、非常に切なく映る。
否:ヤクザモノ特有のグロシーンが多く、ラブシーンもある。主人公達の生き様も、苦手な人が観ると嫌悪感があるだけかも。

 まずPG-12のレーティングで、なおかつヤクザモノなので、グロシーンはかなり多く、ラブシーンもあるため、その辺の好き嫌いは分かれそうなところです。
 “ヤクザ”という特殊な人生にあって、その栄枯盛衰の全てを経験した主人公・賢治。それでもなお、敢えて“仁義”を通そうともがき続けた彼の姿は、観ていて心揺さぶられるものがあります。演じる綾野剛さんの鬼気迫る演技は、まさに必見です。
 ラストも非常に切なさが残りますが、役所広司さん主演の「すばらしき世界」にも共通するような、現代の闇の部分も垣間見えるような気もしてしまいます。
 軽い気持ちで観られる作品ではありませんが、気になった方は是非。
門倉カド

門倉カド