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ヤクザと家族 The FamilyのMeのネタバレレビュー・内容・結末

ヤクザと家族 The Family(2021年製作の映画)
4.8

このレビューはネタバレを含みます

普段ヤクザものはあんまり観ないわたしが、姉に勧められて鑑賞。
観終わった後感じるものはとてもじゃないけど一言では表せない。
どうしようもないけんぼーだけどけんぼーがすること全ては全部仲間(家族)のため。
やっていることは許されることではないけれど、ひどく彼に同情してしまった。
家族を罵られ殺されたら誰だって普通ではいられないだろう。
どれだけ迷惑をかけても見捨てずに可愛がる舘ひろし演じる親父との親子愛は痺れるものがあった。
最初はびっくりするくらい不器用な恋愛で見るに耐えかねるくらいだったけど不器用ながらに彼なりの愛というものが伝わってきた。そこがある意味彼らしくて良かった。ヤクザらしいなと。
兄貴をかばって14年間懲役に行ったこと。
出てきた彼に待っていたものはヤクザというレッテルと社会からの追放。
愛する人を失い、可愛がっていた弟子にまで絶縁を望まれる。
なんといっても最後のラストは衝撃だった。あの1シーンだけでもいろんな感情が交錯して頭がぼーっとしてしまうような感覚だった。
弟子である市原隼人の気持ちも痛いほど伝わってきて、それに対するけんぼーの
「ごめんな」の一言が心なしかとても切なく聞こえた。
映画の初めにもあり、エンディングにもなる海に沈むシーンでけんぼーが海の先に見える光を掴もうとするような場面。
その1シーンだけでも本当に様々なことを訴え、伝えてるように感じた。
ヤクザから離れて家族とともに新たな人生を送ろうとした(ここが光の部分)けんぼーが光から離れてどんどん沈んでいくシーンそれがまるで彼の人生を物語っているようで映像美と対照的でわたしの胸に最後にまた大きな衝撃を与えた。
個人的にはとてもすきな映画のひとつとなった。舘ひろしかっこいい。
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