ヤクザと家族 The Familyのやまんのネタバレレビュー・内容・結末

やくざ映画なんて古いジャンルでしょ。
そんな気持ちでスタートしたのにいつもとは違う、ヤクザが賛美されるような描写はごく僅かに感じた。
それどころか時代に取り残され惨めになっていく、そんなカッコ悪い姿がそこにはあった。
主人公とその周りの家族が中盤から終盤にかけて、元ヤクザという立場の中で平穏が崩れ去っていき、どうしようもない業を背負った事に気付いた主人公がそこにはいた。

この映画をただのヤクザ映画にさせなかったのが、ラストの『つばさ』と『あや』の会話だろう。
この会話の2分間の為だけでも、1時間56分観る価値は充分ある。

やはりヤクザは死ぬまでヤクザなのか？
決して平穏を彼らには与えてはいけないのか？
そんな事を訴えかけてくる映画だった。
決して全てがフィクションではないストーリー。
是非この映画で現代の問題点に向き合ってみてほしい。