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南極物語のqpのレビュー・感想・評価

南極物語(2006年製作の映画)
4.5
 昭和基地からの悪天候のために撤退することになりましたが、手違いで犬が残されてしまいます。その犬たちの南極での生存生活が映されます。

 序盤は越冬のシーンが延々と続くのかと思っていました。南極の景色は単調でトラブルも起こり得るものばかりでつまらないなと思っていました。

 でも、昭和基地から犬係の潮田と越智が昭和基地から離れた後の犬の描写は引き込まれます。鎖でつながれた犬がどのような行動に出たのかがドラマ仕立てで映されます。実際は結果しかわからないのでしょうが、犬が南極の雪に覆われたところで自然の厳しさの中で、サバイバルシーンは見ごたえがあります。

 犬の演技も見事です。犬だけのシーンが長い中、ただただ走り回るだけではなく、色々な感情や仲間意識が表されます。特に、仲間が死んでしまうときの描写では、自分勝手じゃない犬たちの姿に心打たれます。

 ゆっくりとしたナレーションとともに味わうことができました。犬と人とのかかわりというよりも、犬自身の姿が心に残る映画でした。
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