キミシマユウキ

太陽がいっぱいのキミシマユウキのレビュー・感想・評価

太陽がいっぱい(1960年製作の映画)
3.8
貧しく孤独な青年トムがひょんなことからお金持ちのフィリップと関わりを持ち、金目当てで一緒に行動をするのだが……


60~80年代を代表する色男
アランドロン主演のサスペンス映画。小説原作。
フォロワーさんにリクエストして貸してもらったDVDにコッソリ入っていたので鑑賞。

青い景色、澄んだ瞳、濁った心

とにかく主演のアランドロンの魅力が爆発している作品。キャストはそこにしか目がいかなかった。ヒロインは綺麗だったけども。
イタリアの美しい街の風景にぴったり適合した彫刻の様な顔立ち、吸い込まれるような蒼い瞳、太すぎず、細すぎない適度な筋肉、そしてのし上がろうと決死になる若さと野心……
きっと彼が主人公じゃなかったらここまで後世に語り継がれることは無かったんじゃないかと言えるくらい惹き込まれる何かがあった。

逆に言えば、サスペンスとしては正直二流に感じた。
主人公のトムは完全犯罪を試みるものの粗がありすぎるし、その場の感情で行動しすぎている。サインを覚える所や写真を偽造する所は少し期待出来たが小手先程度。
つまり"完全犯罪サスペンス"的なジャンルでこの作品を見ようとするスタンスは正しくないのだ。
野心みなぎる若者のエネルギーと儚さを噛み締めるのが正しいのだろう。
そう考えるとラストがあの場面で終わるのはとても味わい深くて好みだ。


「太陽がいっぱいで最高の気分だ。」

~オマケ(ゲスい)~

観た映画の豆知識を調べるのが癖になっているので今回も見てみると数え切れないほど!
その中でも気になったのは

"アランドロンが日本最大級の遊郭:吉原で遊んだ"

という事実。つまりそこのソープ嬢と一戦交えたというわけだが……

そのソープ嬢と当時交わった殿方達はみんなアランドロンの〇兄弟ということに!!!
羨ましい!!!

「俺、アランドロンと穴〇弟なんだぜ?」

てドヤ顔で自慢したに違いない!(笑)

自分も当時だったら行ったに違いない!!

現場からは以上です(笑)

イタリアの風景好き、サスペンス好き、そして色男アランドロンの魅力の虜になりたい方にはオススメの作品。