これといった目的や目標はないもののとにかく有名になりたい主人公が、いつかハリウッドに進出するために貯めていたお金がなくなったことから母とその恋人を疑い衝動的に家出、愛する彼の家に行くも彼も父親と口論中しかもつい突き飛ばした父が階段を転落し亡くなってしまう
明るい未来が見えなくなったふたりはアントニオ猪木に「見つけろ、てめえで！」とあしらわれることもなく車で飛び出し、わずかな路銀を得るために覆面をかぶりガソリンスタンドで強盗を働くその姿をSNSで配信、瞬く間に話題となり一躍時の人に躍り出るもこれでは足りないとばかりに行動をエスカレートさせていく…というお話
こういう無軌道で無鉄砲な男女が犯罪に手を染める作品を「令和のボニー＆クライド」なんて呼びますがさすがにもう辟易、食うに困りそうでもしなければ明日にでも野垂れ死にかねない彼らと、ただ何も考えず私利私欲を満たすために突っ走る彼らの姿を重ねるのはさすがに無理があるように思います
それでなくても主人公のアリエールとその彼ディーンを魅力的に描こうという努力が見られず、食うや生きるやではなく有名になりフォロワーを稼ぐことしか見えていないのですから少なくとも私のような世代からは共感を得ようがないわけです
まあ例えフォロワーを稼ぎ注目されるためなら何を捨てても構わない方々もいるかもしれませんが、評価をされるのは難しいでしょうね
という風に批判してばかりのようですが、そもそもいくら性格が悪かろうがタンクトップにホットパンツ着用のベラ・ソーンだけで十分魅力的ですし、何より強盗している風景をリアルタイム配信しているせいで警察に待ち構えられる頭の悪さは最高に面白かったです
