ちげ

トッツィーのちげのネタバレレビュー・内容・結末

トッツィー(1982年製作の映画)
4.3

このレビューはネタバレを含みます

ダスティン・ホフマンの演技力が凄すぎます。役者はどんな役でも演じる事を求められるけれど、男でありながら女を見事に演じることは容易いことではないと思います。マイケルでありながら、ドロシーの時は声も裏声で美容にも気を遣い、歩き方も女性として振舞っている姿に、こんな風に何者にもなれたら良いなと思わせてくれます。マイケル自身が恋によって成長していく心境の変化も面白いです。
個人的にはジュリー(ジェシカ・ラング)とドロシーがベッドで壁紙のお話しをしているシーンが好き。壁紙は一度選んだら何年も見ることになるのよ、とお母さんが選んだヒナ菊とバラのつぼみ柄を見て育ったジュリーがその通りの女優であることが微笑ましい。("ヒナ菊は目立たない素朴な花、バラのつぼみは咲く楽しみがある")それに、ドロシー=マイケルは好きなジュリーと一緒のベッドで眠りながら、マイケルではなくドロシーであり続けていて、そこに深い愛を感じます。
役者の90%は失業者だ、なくても仕事を見つけろ!という台詞は、私も頑張ろうという励ましにもなる作品でした。
ちげ

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