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あのこは貴族のkaitomoのレビュー・感想・評価

あのこは貴族(2021年製作の映画)
3.5
小市民と金持ちは、住む世界が違い、出会うことも稀である。その分断を対立構造でなく、並列で描いているのが良い。
貧乏がハードなのは言うまでもないが、金持ちのレベルが上がれば上がるほど保守的な価値観でがんじがらめ。特に女性に自由はなく、結婚して子どもを生む以外の存在価値を認められない。
そんな価値観の中で育った華子(門脇麦)が、自分の力で道を切り開いていく紀子(水原希子)と出会い、変わっていく。
二人の主人公の友人も含め、役者は良かったと思うが、それぞれのキャラクターが何となく記号的に見えた。 
現代的なテーマではあるが昔ながらのテーマでもあるため、メッセージ性は強いが、目新しさはない。細部は丁寧で、つまらなくはないが、せめてもう少しドラマが欲しかった。
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