東京に住んでいた頃の自分と重なる部分が多かった。私は貴族の子達を羨むことが多かったし、見えない壁の理不尽さに悔しさを感じることもあったけれど、私のことを貴族だと思っていた子もいたんだろうな。この映画…
>>続きを読む
世の中の覆らない不公平の数々を目の当たりにしたときに勧められた作品。
家柄、実家の太さ、地方と首都圏。
自分の生活圏しか知らないと、何の疑問を持たずに過ごしていけるけど、そこからはみ出して混ざ…
年に1度は観るすごく好きな作品。
今回は幸一郎と美紀の関係に泣けてしまった。地縁や血縁に縛られる幸一郎にとって誰の家の子でもないありのままの自分でいられたの美紀との時間なんだなって思った。
普通は家…
東京生まれと上京組、上流階級とそれ以外、見てる世界に物理的な違いはないのに画面の中には間違いなく線があった。東京という都会は誰にでも開かれているが、同時にとても閉鎖的で孤独な世界だ。そんな現実をまじ…
>>続きを読む育ちの異なる他人と交わって世界が拓けたとしても、結局はみんな、自分の生きてきた世界の尺度の幸せしか手に入れられないし、そういう風に落ち着いていくものなのかも
だとしても、その日何があったか話せる人が…
階層・階級、ジェンダー、東京と地方という現代の格差の問題が解像度高く表現されていて、なおかつそれが役者の演技に支えられている。風景や地名とそこに含意されているものがわかるというのは、これほど心を持っ…
>>続きを読む©山内マリコ/集英社・『あのこは貴族』製作委員会