このレビューはネタバレを含みます
ただひたすらに現実味があった。
主人公二人になにか“エモい“関係があるわけでもない、ただそこに生まれた人たちの人生が少し交差して、革命を起こすわけでもなく、でも少しだけ影響して、その場所で幸福を追求する。
誰もわざとらしく泣き喚いたりしないし、見え透いた悲劇もない。誰かに導かれたドラマチックな女性同士の対立も、彼女らの意志で、しない。
これを“素晴らしい““こうあるべき”というつもりはないけれど、こんなにもストレスを感じない、それでいて上質な映画が生み出されることそれ自体に、感動的な心地良さを覚えた。