邦画らしい映画だった。
分かるような分からないような。
良かったのは良かった。
色々な立場(階級)の人達が描かれているが、悪意のある人は実はおらず寧ろドライなくらいで、ドロドロした人間関係はなく、サラッした視聴感だった。
ただ主人公達は皆どこか物憂げな雰囲気を纏っており、閉塞感のある重たい空気感もあった。
個人的には、そんな悩める華子にも美紀にも共感が難しくて、自分のことをどちらにも振れてない平々凡々な存在だなあと劣等感に駆られ、自虐と羨望で見てて辛さがあった。
あと自分の中でのリアリティの感覚とズレていて、少し嘘くささを感じてしまった。
登場人物のことが、それぞれ役割を担ったステレオタイプ的な装置のように見えて、
意外性とか人間味があまり感じられず、そういう意味でもドライな虚構な印象を持ってしまった。
とはいえ全体的なこのテンションの低さはマイナスではなくて、この作品の魅力とも言える。
女性の方が刺さる人多そう。