モーガン・フリーマンのモノローグからの入りでもうヤラれてる。ラストは、ジャック・ニコルソンの語り。2人とも目で語り横顔で語る。カーターの包容力と鬱屈、エドワードのチャーミングさと孤独、その振れ幅を演じきるのはやはり俳優の力と感服。
脚本も素晴らしい。偶然同室になった2人が打ち解けてお互いに影響を与え合って、失いかけていた大切なものを取り戻していく。大人同士の思いやりは、さりげなくて気が利いている。途中、世界の名所巡りまでなくてもよかったが、後半にかけての伏線回収が小気味よく、心地よい涙が溢れた。世界一の美女とキスをするくだり、台詞でなく見せるに留めたのが効いている。
名優の演技を堪能する佳き映画でした。