ヌテッラ

マーガレット・サッチャー 鉄の女の涙のヌテッラのレビュー・感想・評価

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ただひたすらにメリル・ストリープ安定ののカメレオンっぷりを堪能するための作品。サッチャー政権下のあれやこれやをある程度知っていると、伝記映画のお定まり、直球の英雄譚としての見方はどうしてもできない。恐らくそういう見せ方をする体で撮られた映画でもないだろうし。そもそも、作品中の時間軸で、presentとpastに割かれた時間がちょうど同じくらいなので、これは回想の体裁をとった伝記映画というよりは寧ろ、年老いたサッチャーを描くpresentの方が本筋で、presentで起こる些事に引き金を引かれる度呼び戻される彼女の記憶は、飽くまでもサブプロット程度に過ぎないんじゃないか、とも思う。
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