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青春の殺人者のZUSHIOのレビュー・感想・評価

青春の殺人者(1976年製作の映画)
4.6
2本しか監督していない巨匠・長谷川和彦監督の第一作。
主人公の持つ甘ったれたニヒリズムは、『太陽を盗んだ男』とも共通していた。
当時17歳の原田美枝子の美しさと体当たり演技も素晴らしいが、市原悦子の芝居もさすがの演劇女優、惹きこまれる。
プロットだけ見れば、単なる甘ったれ息子の親殺しなのだが、さすがの長谷川和彦監督作、殺人シーンのリアリティや、演出の妙が素晴らしい。

いかにも、中上健次原作という事もあり、昭和の新宿ゴールデン街の香りが漂ってくる傑作だった。
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