このレビューはネタバレを含みます
おれが観たかったのはこういう映画だ。
社会問題を主題に描いている本作だが説明的な演出はほとんどない。ストーリーについても細かいことは削ぎ落としている印象。そこがいい。
シビアな現実をファンタジーで塗りつぶしてくれたユーリはまさに英雄。
バキバキに決まった映像が多く、特にガガーリン団地は、それが画面に映されるだけで絵になっている。またカメラアングルも90°ずらした撮影を多用しており宇宙という感覚が大いに感じられた。
この映画が「反体制」を訴えているとまでは言わないが、ユーリの行動には心動かされるものがあった。