プロットやモチーフはGOCと同じだと思った。だけどGOCは日本での公開が遅くて、ひどく視点を絞られた先入観の中で見てしまったから、Ammoniteは新鮮で、純粋に"好き"と感じる気持ちを維持したまま観られた。はぁ。好き。とても好きだ。
フランシス・リー監督の特徴的だなぁ、こういうところが作り方として好きだなぁって思うのは、少ないセリフ、すべての環境音が大きく聴こえること、人々の「手」の捉え方。手の動きってどうしてあんなに恍惚感があるんだろう。
硬い硬い石の中のアンモナイトと、それを掘り出す工具や刷毛。姿が見えるまでの過程。
まるでシャーロットとメアリーのように。
音、手
作業する手、何もできない手
視線、嫉妬、落胆
環境音、自然の音、作業する音
少ない言葉
微笑み
光、灯
海、波の音
すべて好きだから、あれは愛のあるラストだと祈らせて。