かほ

運命の回り道/リンボーのかほのネタバレレビュー・内容・結末

運命の回り道/リンボー(2020年製作の映画)
4.1

このレビューはネタバレを含みます


画面の色や撮り方がかわいくて、一つ一つのシーンが綺麗ですきだった。効果的でセリフと相まって凄く感情移入して心に残るシーンが多かった。

私にとって映画は現実逃避の楽しむだけの物なので普段ならこのテーマは避けてしまう。けど映像が観たくて観続けた。

観た次の日もずっとこの映画のことが心に残ってオマールのような難民の人々の事を考えた。「国を出たくなかった」と言ってた。そうだよね。戻りたいでもなく、出たくなんてなかったよね。国で勉強して、家族も未来もあったのに、突然難民としてみんなから離れて他の国へ行く。歓迎されたりしない。認定が降りないと働く事もできない。ただ逃げてきただけ、犯罪者なんかじゃないのに。

そうだね。世界は全然平等なんかじゃないね。ただそれしかできないけどそう言って慰めて抱き締めたくなった。

心が純粋なサッカー選手を夢見る彼に起こった事で世界に絶望した。

前向き明るくいてくれるルームメイトが、平気なフリをして芝居をしてる。そうでもしないとやっていられない。と歌っていたのが印象的。そして認定がおりて働けるという事を希望に心待ちにして、あんなにも喜んでいて自分も嬉しかった。

自分に出来る事は寄付と彼らともし会って誤解せず暖かく接することだけ。無力だと思った。そして自分はこの国に産まれて凄く恵まれているんだと思った。

オマールの演奏が島の人に受け入れられる事で少しの救いがあってよかった。
スーパーでオマールの欲しかったスパイスを入荷させてくれた店員さん。あのシーン最高だ。

ネットフリックス配信切れる前に見られてよかったと思った。人生で見られてよかった。
かほ

かほ