1985年のフランスが舞台の、16歳の少年の無垢で美しい青春が描かれた作品。
まず言いたいのは、80年代のフランスがとても美しい。海、街並み、人々の雰囲気、服装、すべてが良い。
（こんな時代に生きてみたかった。笑）
しかし、そんな美しい映像の中に、いつか気がおかしくなりそうな、そんな空気感が漂っている。
主人公アレックスの子供ならではの不安定な心、ダヴィドの愛用している櫛、危なっかしい運転、これらがどこか安心できない材料として存在している。だが、これら材料は映像の美しさを決して邪魔していない。
個人的にはもう少し抑えて欲しいシーンがあったため、星を若干低めにしているが、良い映画であることは間違いない。
