主人公のマッツ・ミケルセンをはじめとした、中年教師4人のそれぞれの苦悩。酒の力によって良い方に…行ってばかりでもなく。一言でいえば、メッセージ性が強くてしっかりした映画だった。
大きな起伏は無いけれど、デンマーク映画特有の仄暗さと酒絡みストーリーあるあるの酩酊感ある陽気な空気とが上手く合わさって退屈しない。ラストは色んなものが渦巻いていたものの、各々道を歩み始めている分良かったのかな、とも。
血中濃度やメッセージのテキストの出し方、キャラクターの感情に合わせた音楽などなどストーリー面以外の見せ方も上手い。あとはやっぱりマッツ・ミケルセンの演技力よ。『偽りなき者』と似た空気を感じる…彼にアンニュイな空気を出させたらもう優勝。流石元ダンサーと言わせるダンスも凄かったけど、落ち着いた雰囲気や静かな絶望感を魅せるのがあの人は本当に"綺麗"すぎる。好きだなぁ〜……。
県内での上映が一軒もなかったので、観られて本当に良かったです。試写会当選、ありがとうございました。
