水辺の君に

人数の町の水辺の君にのレビュー・感想・評価

人数の町(2020年製作の映画)
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これも面白かったです。まさに大衆もそうですが、ひとりひとりが1個人であるはずなのに集まると個性が失われて一気に塊として記号として認識するというのは、まさに人数も同じで。没個性の象徴。
今風にいうと感染者数がただの数でしかなく、そのひとつひとつにその人のドラマやストーリーがあるはずなのにまとめて記号としてしか我々も認識してないという事実。
ある種当然のことなんですが、それを意識/無意識かでだいぶ価値観も変わると思います。その、人数として個性を奪われたただの数でしかない人間はまさに戸籍が無いに等しいのでそこら辺の設定も上手いですよね。あくまで人数に関する仕事や業務があるというのも上手い。
内容としては、マーくんはいつも通りなんですが石橋静河の役がちょっと無為な善意を振りかざす感じでイラッとしますね。あと、結局あーなるラストを考えるとあの施設自体そんなに厳しくないんだなゆるいなーと思いますよねw管理してるけどそこまでではないっていう。まぁ戸籍奪われてるのでどうしようもないんですが。
というわけでこのトーンというか世界観の空気も良くて面白かったです。
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