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人数の町のkaitomoのレビュー・感想・評価

人数の町(2020年製作の映画)
3.0
犯罪者や借金を抱えた者が集う謎の町。リアルな部分もあるが、設定は粗め。なんだか都市伝説っぽいお話。
危険でもない簡単なクソ仕事をしていれば、食うに困らない緩いディストピア。職員たちも基本的に暴力は奮わないし、ホームレスや囚人よりはよほど人間らしい生活ができそうに見える。それでも我々は自由を求めるのである。
後半は映画的にしようとしてか性急な展開になるが、それが凡庸さを際立たせてしまった。
演出やセリフ回しもダサい。告白シーンもキスシーンもなかなか酷い。
そもそも脱走しづらいように何らか埋め込まれていたということは、情報漏洩を気にしていたように思えるが、案外そうでもなかったのが謎。
主人公達の脱走計画も行き当たりばったりだし、行動原理も納得しがたい。
細部の設定が気になる。町の描きこみも薄めなので、規模感もよくわからない。割と車でさくっといけそうな感じでもある。どれだけ絶望的な状況なのか楽観的な状況なのかよく分からないので乗れない。
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