桔梗

人数の町の桔梗のネタバレレビュー・内容・結末

人数の町(2020年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

Amazon Primeにて鑑賞。

生きているだけで衣食住が保証され、
好きな時に欲望を満たす事も出来る。
そんな自由で気楽な生活ができる”町”の実態は、
チューターと呼ばれる人間達による完全なる管理社会だった。
戸籍を奪う事により人間としてではなく、
”人数の一部”として扱われる。
戸籍が無い為、外の世界では当然ながら生きられず、
そもそも”町”から出ることも許されない。
一見、残虐非道な行為にもとれるけれど、
現代社会に対する風刺作品でもあるように感じた。
正に、ここでの”町”は社会の縮図。
一人一人の個性を生かしづらい現代社会の中では、
多くの人が社会や会社の一部として生きる。
自由に見えてまだまだ抑圧や搾取も多い。
人間にとって、真の幸せとは。真の自由とは。
謎に満ちた映画だけれど、考えさせられる事も多い。
桔梗

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