すまる

スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバースのすまるのネタバレレビュー・内容・結末

3.2

このレビューはネタバレを含みます

前作が自分の中でのベスト映画トップ10に入ろうかというぐらい絵もお話も気に入っているのでめちゃめちゃ期待して観に行きましたが…

絵作りが更に強化されていて、冒頭の親子面談シーンから「この空気感をそんな光の美しさで表現するんだ」という凄みに圧倒され、しかしそれは乳脂肪分たっぷりでさまざまな技巧で工夫されたいろんな味を1スプーンずつ矢継ぎ早で口の中に詰め込まれる体験に似て、かなり早いうちからげんなりします。
押し付けがましくウザいんです。
見る側にドラマを評価させ感情を励起するのではなく、この画面ではこう感じろ!が示されすぎていて、その辺が気になり始めると非常に不愉快にも感じます。

なんか、映画なのに、世界が広いマルチバース設定なのに、豊かさに欠ける体験です。
…とか書いてたら、ソサイエティから脱走するマイルズの精神に自分もなったってこと、なのかなと思わなくもないです。

物語の語り部でもう一人の主人公としてグウェンが引っ張ってくれた点はとてもよかったです。
次作では価値観の押し付けではない落とし所を期待します。
すまる

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