劇場が時に笑い声で包まれるほど、よくできたコメディだった。
コメディ、と言いつつも全部事実なのに気づくとある意味ホラー。
開局30年に満たない、まだ比較的若いテレビ局が富山市議会の不正を報道で暴いてしまうという、なんとも小気味いいドキュメンタリー。1年に不正で13人辞職て。笑
至る所に糞をするカラスを腐り切った政治家に喩えるメタファーも秀逸だった。
一方で、不正を認めた政治家がまだ在職していたり、平然と議員復帰したりする様子から、まだまだ一連の騒動は終わっていないというのも事実。
最後に、局内のカッコ悪いところも映しちゃうあたり、報道機関は決して「はりぼて」ではいけないという製作陣の覚悟が垣間見える。綺麗すぎない終わり方も、本作が傑作ドキュメンタリーである所以だ。
「新聞記者」等々も話題になる今だからこそ、一地方議会、一地方局から、報道や議会の在り方を学ぶべきだと思う。
