どど丼

夏への扉 ―キミのいる未来へ―のどど丼のレビュー・感想・評価

3.5
ピートが可愛い

あの古典SFを日本舞台、しかも現代に置き換えて大丈夫なのかと心配だったけど、上手いこと再構成されていてこれはこれで良かった。六週間戦争のような架空の時代背景や細かなSF描写、特に主人公のエンジニアリング周りが省かれていた点はやはりSF作品として首を傾げる部分ではあるのだが、大筋のストーリーはそのままに日本らしい感動的な大衆恋愛映画としての方向性を貫いたのは思い切りが良い。特にオリキャラを使って猫のピートへの愛情を分かりやすく表現していたところとか、原作では幼女だったヒロインを高校生に変えたお陰で児ポ臭が希釈されていたのがナイス。

面白いのが藤木直人演じるオリキャラのヒューマノイドを主人公にフル同行させて原作の最低限端折っても成立するところを都合良く剪定するという点。藤木直人そういう役回りだったか〜。なかなかハードルの高い実写化をやりきった製作陣の方々にお疲れ様でしたと言いたい。原作小説未読の方はそちらも素晴らしいのでぜひ!
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