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夏への扉 ―キミのいる未来へ―のharunomaのレビュー・感想・評価

1.2
またピートである。本当にロウリーを観たのか?三木さん。
時間が経過するたびに、居た堪れない物語と演出と演技と映像が続いていく。考えられる限り最低のスベリがここにはある。
今まで不問にふされていた山崎賢人(2010年俳優デビュー)の10年代の応答責任のない軽さが、限界を迎え、悪い意味で顕在化している。挙動不審なリアクションだけで演技ができると思うな。藤木直人も原田泰造も最低だと思う。浜野謙太がそのままだが、いつも通り、反転して、この映画では一番息づいている。浜野謙太が一番現実的というのは、コントとしてどうなんだろう東京03。同じロケ地で、「ラプラスの魔女」のが面白い。コールドスリープ、タイムリープなんでもありなら、もはや過去でも未来でもなんでもない。時を超えてもう一度再び会う必要すら本当はないのかも知れない。

あきらかに三木孝浩監督は、「先生!」以降スランプ期に入っている。量産はしているが、ミスマッチに実感を伴わず、最後には主題のフォルムは形成されない映画。
原点に戻り、撮影を板倉陽子に変える(あるいは「ソラニン」の35mm)か、企画自体をそろそろ選ばないとならないだろう。誰もいないとは、まさにそうだが、それでも何か残されているはずだ。岡田准一とかどうだろう。川村元気と組むのもどうだろう。マイケル・マンかイーストウッドの助監督というのもいい。日本で撮るなら。
そもそも出自からして才能がなかったのかも知れない。

清原果耶は「三月のライオン」と「俺の話は長い」以外いいとは思えなくなった。ピートの顔も違うとは言っておく。超越的な幻想パートは、身体の決着を魂には繋ぎとめない。有益でも無益でもない存在。
悪の形象が、中二病すぎる、「きみの瞳(め)が問いかけている」の時も思ったが、三木孝浩は外側のダークなやつ別に無理に入れ込む必要ない、上滑りしかしてないから。それに90年代ミスチルってこんなに最悪なゴミだったのか、こいつらはノンポリの自民党員そのままのフィクションではないか、歌声も気持ち悪い、合わせる清原果耶の顔の映像も最悪の正面夕陽フィルター映像、うんざりする。世界観が馬鹿にしか見えないんだが。主人公、株式譲渡ってどんなアホなんだろう。猫の飛び出しもダメすぎる。国家の罠か、国家をください。ちゃんと陰謀と権力の行使してください。そうしないと主人公が闘えないんで。アメリカ映画か、ディズニーを参照してから撮ってください。頑張れ三木。
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