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嵐ケ丘/嵐が丘のkojikojiのレビュー・感想・評価

嵐ケ丘/嵐が丘(1939年製作の映画)
3.5
1939年 アメリカ映画 監督はウィリアム・ワイラー。「ローマの休日」「ベンハー」「大いなる西部」などなど、名作と呼ばれる沢山の映画を残し、アカデミー賞監督賞に12回ノミネートされた、まさに巨匠。

 原作はエミリー・ブランテの「嵐が丘」小さい頃読んで結構面白いと思った。世界3大悲劇の一つとして有名だが、後の2つは何か知らない。

 主演はローレンス・オリビエ。アメリカ進出第一作。恋人のヴィヴィアン・リーが彼の後を追ってロサンゼルスにきたところ、「風と共に去りぬ」のスカーレットに抜擢されたのは余りにも有名なエピソード。
 それもキャシー役マール・オベロンと彼の不仲を綴った手紙が原因というから、面白い。

 荒野に佇む古い館・嵐が丘の主人に養子として引き取られた孤児ヒースクリフが(のちローレンス・オリビエ)は、この家の娘キャサリン(のちマール・オベロン)と恋に落ちる。しかし、キャサリンが上流階級の青年エドガーにプロポーズされたことを知った彼は、ショックから姿を消してしまう。数年後、成功したヒースクリフは嵐が丘へ戻り、復讐を開始する。

  キャサリンの浮ついた性向がこの悲劇の原因と思う。確かにすれ違いはあったかもしれない。しかし、彼女が迷ったのは事実だし、結果としてエドガーの元に走ってしまった彼女にこの悲劇の全ての責任があるような気がするのだが。

 キャサリン役のマール・オベロンは神経質そうで役柄にピッタリ。死んだのち幽霊になって迎えに来そうな感じがするし、その幽霊の顔も浮かぶ。因みに幽霊の姿は遠くの後ろ姿しか見せない。(幽霊かどうかもわからないシーン)ピッタリの役柄だが好きになれない女優だ。

 懐かしい小説だし、その本の帯にもなっていた映画なので、再視聴であっても楽しみにしていたが、やっぱり古臭さは否めない。感情移入もできなくて肝心の悲しさを感じられなかった。

2022.12.14視聴-547
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