マサ

コリアタウン殺人事件のマサのレビュー・感想・評価

コリアタウン殺人事件(2020年製作の映画)
4.0
この映画で唯一の真実は、これが実際に起こった殺人事件であること。そして主人公は間違いなく無職であるということ(だから唯二)。
時間を持て余したあるホラー大好き人間が、近所の殺人事件に目をつけて脚色しちゃった。この脚色のセンスが良い意味でホラーあるある的な展開・演出でとても楽しいです。才能誇示とかに走らずありったけ自由に「好き」を貫いている、良いマニア。
だからこそ、日常からの逸脱の中にまるで『ブルーベルベット』を地で行くようなロマンがあって、ただの陰謀ものとは一線を画しています。でも映画好きの無職が見た夢とか思っちゃうとなんか切ない。
怖いといえば、たぶん遺族うんぬんとか全部ほったらかしでこれを作り上げ、アマプラで公開してしまう無職ならではの?狂気というか迫力です。そう思うとあえなく公開停止食らってるのが切ないというか潔すぎる。
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