とても悪趣味な映画だと感じました。
序盤の滑り出しは確かに惹きつけられる展開でした。
特にスマホ暴露ゲームが始まる前、パーティーの準備をしている登場人物たちを見てこれからどう展開していくのだろうというワクワク感はありました。
また、ゲームが始まって2人目の電話が鳴るあたりまでは、クスッと笑えるところも多々ありました。
常盤貴子やその旦那さん役の人を筆頭に役者さんたちの演技にも惹きつけられます。
しかし、物語が中盤に差し掛かるあたりから自分の気持ちに暗雲が立ち込んできました。
冒頭にも書きましたが、展開が本当に悪趣味です。
登場人物たちの秘密が次々暴露されていくわけですが、セクシュアリティのこと、メンタルヘルスのこと、親子問題のこと、あまりにも軽く扱いすぎている様に感じました。
自分は映画に何がなんでも差別表現を絶対入れるな、とか不適切な表現を入れるな、とか窮屈な考えを持っていないつもりです。
しかし、観客のなかにも登場人物たちと同じような悩みを抱えて他人に秘密にせざるを得ない問題を抱えてる人もいるだろうに、それをあまりにも軽い笑いとして扱っている脚本に酷く不快感を感じました。
あと、このメンバーで毎年パーティーを行っている理由も終盤に明かされるのですが、それもひどくセリフが説明的で不自然さを感じたし、感情移入も全く出来ませんでした。
またこのメンバーでこの期に及んでまで集まろう、みたいな流れも全く共感できませんでした。
ただ前述したように役者さんたちは素晴らしかったと思います。
