まぁなんちゅうか本中華
この映画観て最初に思ったのは舞台みたいな演出だなと。
いわば舞台映画だな。
舞台観るのが好きな人は楽しめる…かも?
俺は割り切って観ればそういった雰囲気も一部認められはするのでまぁ納得はできた。
なんと言っても役者陣の超オーバーな演技。
一瞬とんでもないクソ映画を観に来てしまったかと思ったが、これは三谷幸喜的な演出方向の映画なのか?と思い頭を切り替えた。
別に三谷幸喜は好きではないが、そうならそうで仕方ない。
ワンシチュ映画なのは宣伝で解ってたのであまり観たことないジャンルだし、ものは試しに鑑賞。
結果としては、良くも悪くも日本的に、強引に話が流れていく余り好みではないタイプのいい話コメディだった。
携帯を見せ合うというのも宣伝で解ってただけにどう見せるところまで説得力を持たせられるかが、この映画の最大のキモだと思ったが、ここがどうしても飲み込めなかった。
俺なら絶対見せないし見せない理由を納得させる自信がある。
そんな俺がどうしても参加させられる理由が欲しかった。
夫婦に隠し事無いんだよね?じゃあ見せられるよね?ってまさかそんなメンヘラ的な理由で出せと言われて渋々出せるのか。
ここで映画に置いていかれてしまった。
プライバシーという一言で全て片付けられそうなもんだが、出すんかい!と思ってしまった。
これをコメディだからで片付けるのが日本映画の暗部。クソなところ。
しかも、清廉潔白ならまだしも、ほぼ全員スネに傷あり者ばかりで、逆に何故ゲームに参加した??とめっちゃ疑問系過ぎた。
というか、これ、ゲームですら無いただのプライバシーレイプなんだが。
この映画で最も不快に感じたのはゲームに無関係な相手との着信通話を、相手を騙してスピーカーで公開しているところだ。
これは酷い。
メールでもLINEでも、プライバシーのあるものを先方が複数人で見られて笑い物にしていいはずが無い。
これはかなり倫理的に不快だ。
ゲームに参加している人間は、参加の有無は自由だし、なんならその場を去る権利、自由もある。
ただゲームに関係ない人間、そんなゲームが行われている事を知らない第三者からすれば最低な行為そのものであるし、自分が送った文章を数名で面白おかしく見られていたなんて恐怖と怒りしかない。
ここを上手く納得させて欲しかった。
時を進めよう。
まず文章で役の説明するのやめて欲しかったわー。
そこそこ長い説明を読んで理解するの疲れるしそれを7人続けられて覚えられるかい!
そもそもそれをストーリー演出で上手く理解させられないから文章に頼るんだろうけど演出技量が低すぎる。
この映画唯一面白かった部分が田口と東山の入れ替えトリックによるアンジャッシュ的な笑い。
ここが一番面白かったし、序盤だっただけにこんな笑いがこの先もあるのかと思ってしまった。
無いんだよねぇ。これが。
あとは安い昼ドラ的なよくあるドロドロ。
最後までゲームの立案者のメンヘラ嫁のサイコパスぷりはちょっとギャグレベルで笑えたわ。
この映画役者は頑張ってたと思う。
みんな持ち味生かしてたね。
唯一メンヘラ嫁の旦那だけ薄味だったけど他が濃い味過ぎるから仕方ないか。
そして後半のいい話エピソードが劇的に辛い。
正月に親戚の興味ない話を面白く聞かなきゃいけない辛さを思い出したわ。
歌の部分とかもう寒さ通り越して無感情だったわ。
やはり問題は話の土台である、集いのきっかけの説得力の無さなんだよなぁ。
そこの描写が弱いしそれすら新聞記事で文章読ませる系だからもう共感出来るはずも無し。
最後出演者が説明始めちゃうし。
そもそもどんなシチュやねん。
なんかすごい大事なとこボカされてるんでわからんのよなぁ。
この話世にも奇妙な物語の1エピソードくらいでよかったかもなw