KaZui

18歳の"やっちまえ"リストのKaZuiのレビュー・感想・評価

18歳の"やっちまえ"リスト(2020年製作の映画)
3.5
💬裕福な家庭で育った優秀な主人公のブレット(演:イーライ・ブラウン)が卒業前に行ったいたずらが思いがけず大きな事件に発展。受験した8つの名門大学のうち、内定をもらっていた7校から内定を取り消され、想定していた将来への道が失われてしまう。そんななか、自身の「やっちまえリスト(原語:The F**k-It List)」を作成してインターネット上にシェアしたところ、それが大バズりして、彼は一躍有名人となる。決められたレールの上を歩きたくない、自分の意思で自由に生きたいというのは誰しも抱える思いだろうし、抑圧から自分を解放して好きなことをやっちまえ!となること自体はさほど悪いことでもないだろう。ただ、引っかかった部分はいくつかある。主人公はかなり恵まれている。優しくてお金も持っている両親がいて、学力は高校で1番、幼なじみのケイラ・ピアス(演:マディソン・アイズマン)は美人なうえに自分に気がありそうで、気の置けない友人もいる。ここまで恵まれた主人公が、自分はしたいことが出来ていないと声を上げるのはいささか滑稽にも思えるが、周りが見えずに自分が不幸であると思ってしまうのはそれもまた思春期特有だろう。そんな感情を描くにあたってあえて恵まれた青年を主人公に据えたこと自体はまだ理解できる。ただ、主人公の後先考えない行動が結果的に良い方、良い方に転がっていくことに関しては、ストーリーが都合良くいきすぎている。行動には責任が伴うということは大人の世界では周知の事実であり、やりたいことをやった代償というのは自分で払わなければならない。というより、自分で後始末までできないのなら偉そうなことを言うなという感じなのだ。ただし、主人公は恵まれているがゆえに、友達を失うこともなく、尻拭いは両親にしてもらっている。いちばん引っかかったのはそこだった。とはいえ、映画として伝えたかったことであろう“やっちまえ精神”は受け取ったし、ストーリーも全体通して楽しむことは出来た。

初鑑賞:2023年1月28日
鑑賞方法:動画配信サービス(Netflix)
2023年14本目。
1月14本目。

🗣ヒロインが魅力的。マディソン・アイズマンいいよね。
KaZui

KaZui