ピョンちゃん

ショック・ドゥ・フューチャーのピョンちゃんのレビュー・感想・評価

4.0
電子音楽の黎明期に活躍した女性作曲家にオマージュを捧げた作品。

1978年のパリで曲作りに奮闘する駆け出しのミュージシャン、アナの一日が描かれます。演じるのはアレハンドロ・ホドロフスキー御大の孫娘、アルマ・ホドロフスキー。御大に目が似ている気がします。

当時の音楽業界は男性中心的で、女性への偏見やセクハラが蔓延っていたので、女性にとっては戦いだったようです。そんな中アナは新しく手に入れたリズムマシーン、Roland CR-78に活路を見い出します。かつて日本製品が世界に影響を与えた時代があったんだなあとしんみりしました。

アナがシンガーのクララと共に曲を作り上げていく場面が最高でした。創造の喜びと高揚感に溢れていてワクワクしました。自分もやってみたいという思いに駆られます。

世代的に当時の状況に馴染みがないし、エレクトロニックミュージックに思い入れもないのですが、そんな人間でも楽しめる素敵な映画でした。

またこの映画でシネ・リーブルの音響システム、odessaの威力を初めて実感しました。臨場感のある音がビシバシと身近に迫ってきてすばらしい。音楽がフィーチャーされた映画はこれからもodessaで観たいです。
ピョンちゃん

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