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プロジェクト・パワーのcharoのレビュー・感想・評価

プロジェクト・パワー(2020年製作の映画)
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Netflixオリジナルで一昨日から配信

社会的立ち位置や、政府の動きに疑問を感じていた3人。彼らは真相を暴くため、悪に立ち向かう。まさにその悪というのは今のアメリカの社会情勢のような気がした。(弱いものを鍛え利用する姿など)

登場人物は、貧困、人種、性別などの様々な要因により、社会的に立場の弱い存在として描かれている。
政府に利用されている白人地元警察官のフランク、スラム街に母と暮らし薬で生計を立てている黒人女学生のロビン、元傭兵の黒人男性アート。

どんな時代も、権力で人を支配してしまう。
医療費を払うため仕方なく仕事をし、代わりに勉強を諦めてしまったり、奨学金を返せないアメリカの奨学生が軍隊に入って返金をしたり。環境上、その道しか選ぶことのできない人たちがいる。
その為、自分の志望先ではない道を進まなければならない。未来への選択肢が限られている人々が存在する。
それを、SFアクション、サスペンスという枠を用いて、メッセージを訴えかけている。

ピルを飲んだ瞬間から“5分間“のみ、パワーが使えるという設定。
各人、使える能力が違うのは、多種多様的な考え方だと思った。個性を生かした特殊能力。だがこれも時として良い方向にも、悪い方向にも動いてしまう。
まさに、このピルという存在自体が現代でいうSNSの利用の仕方に似ているとジェイミーフォックスは語っている。
“薬を飲んだ5分間” 速攻性があり何にでもなれる、自分を強く見せる、それはこの薬の中だけにある、この時代だからより、面白いと思える。
そこがこの映画の魅力なのかもしれない。

ラップ音楽を多岐に利用していて映画の雰囲気は掴みやすかった!
ニュートが暮らすマンションのセットがとにかくすごい。能力を使うシーンの迫力や、カメラの視点が面白いので見どころ。
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