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Y a-t-il un Français dans la salle?(原題)
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『Y a-t-il un Français dans la salle?(原題)』に投稿された感想・評価

3.6
1982年のジャン=ピエール・モッキー監督作品。彼は子供の頃マルセル・カルネ監督『悪魔が夜来る(1942)』にエキストラとして出演して映画と関わりを持ってから1959年に『今晩おひま?』長編監督デビューし、2019年に亡くなるまで数々の作品を撮っており、フランス映画の監督で最も独創的で、最も多作で、最もアナーキーな人物と評されている。映画史的な彼の立ち位置として、中心であり周縁であり特異な存在でもあった彼は多くの場合、自主制作での低予算、早撮りを行い、自分の撮りたいテーマを外部の横槍なしで撮ってきた稀有な映画作家である。
初期はコメディが多かったモッキーだが1968年の5月革命の幻滅からブルジョワや政治家を攻撃する作品や犯罪映画が多くなっていく。本作『Y a-t-il un Français dans la salle?』も有力政党の党首が主人公の物語である。

元大臣で右派政党の党首トゥムラ(ヴィクトル・ラヌー)は50代の男で政治家として絶頂期にあり、秘書のジネット(ドミニク・ラヴァナン)は彼の魅力に惹かれていて、会う時は下着を選び直すなど体を求められるのを期待している。トゥムラはジネットから彼の伯父で育ての親であるユゼブが首を吊って自殺したと聞かされ、その日の予定をキャンセルし、伯父の家に向かう。そこでは近所の住民や伯父の家政婦ジョーゼット(アンドレア・フェレオル)は悲しみに暮れていた。トゥムラは伯父の部屋で白紙の便箋を見つけるが、そこには上の紙に書かれていたであろう痕跡があり、それは自分に対してのものだった。しかし書かれた手紙自体はそこにはなく、家政婦等も預かっていないと言う。家政婦の家を訪れた際トゥムラはジョーゼットの17歳の娘ノエル(マリオン・ピーターソン)の美しさに衝撃を受け、惚れてしまう。
遺書の筆跡を解読すると、伯父は家をこのままにするように頼んでいたのでトゥムラは家を探索する。すると隠し部屋で鎖に繋がれたジャン=マリー(ジャック・デュフィーリョ)という初老の男がいた。トゥムラの過去を知っていて脅迫者だった彼の存在は政治家として歩もうとする若き日のトゥムラにとって致命的となり得たので、トゥムラの知らないところで伯父ユゼブによって18年間監禁されていたのだ。
ユゼブの死の謎を追って刑事のポール(ジャン=フランソワ・ステヴナン)が隣人の女性(ジャクリーン・マイラン)に聞き込みに来るのだが、ポールはこの初老の女性が可愛がっている猫を放り投げ、彼女にも性的な関係を迫るようになる。またゴシップ紙の記者エリック(ジャック・デュトロン)は様々なところに現れ、決定的な場面の写真を撮っては脅迫めいたことをしている。ユゼブの遺書を持ち去ったのも彼で、そのままトゥムラを追っていてノエルとの2ショット写真を撮り、新聞に載せる。それを見たジネットは嫉妬に駆られ、思いもよらぬ行動に出るのだった。

この作品のキャスティングの時期は1981年のフランソワ・ミッテランが勝った大統領選挙の直前だったこともあり、フィリップ・ノワレ、イヴ・モンタン、ジャン・ロシュフォールに断られたようだが、ヴィクトル・ラヌーの無表情な芝居は邪悪さと幼稚さを孕んだトゥムラに非常にマッチしている。
1983年にはモッキーは同時代を生きてきた伝説的な映画監督ジャン=リュック・ゴダール監督の『カルメンという名の女』にほんの少し出演している。ゴダール自身が映画監督として出演しており、精神病院に入院しているという設定なのだが、その精神病院の患者として映画の冒頭に数秒間だけ出てくるのがモッキーだ。そこで彼が放つ言葉が「Y a-t-il un Français dans la salle?」で5回ほど繰り返すのだが、これは本作のタイトルそのものであり、伝説的な2人の映画監督の良好な関係性が垣間見える瞬間と言えるだろう。