ゆかふ

そこにいた男のゆかふのレビュー・感想・評価

そこにいた男(2020年製作の映画)
3.7
「さがす」が衝撃だったので、片山監督作品ということで観ました。

サキは、しょうくんがただそばに「いる」ことが重要。
妻にとっては、男は生命をつくることもできるし殺されれば遺族年金をつくり出す存在として、同様に「いる」ことが重要。
ふたりの女から見た男の価値は違うけど、「そこにいること」だけが重要なのであり、彼の主体性は認められない。

男が再現VTRの役者という設定も最高だった。
現場にとっては男がそこに「いる」ことが重要なのであり、うまく演技することは求めていない。

女に見捨てられ、「いること」にしか価値を見出されていない男の悲劇がコミカルに描かれている。
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