空の落下地点

私をくいとめての空の落下地点のネタバレレビュー・内容・結末

私をくいとめて(2020年製作の映画)
3.3

このレビューはネタバレを含みます

私はこれ、現代版のおとぎ話だと思う。

ソフレに無性のアドバイザー...女性にとっての理想の世界を描いた物語。いざという時に積極的なのは、Aとの会話でコミュ力を蓄えてたからでもある。女性にとってのイマフレは自己の成長を促すものである。
これが男女逆転したら(以下偏見ですみません💦)、Aは巨乳お姉さんになって脳内セフレを兼ねる。そしてリアルで恋人ができた後も消えずに二股が続く。男性にとってのイマフレは、自己の成長を促すのだろうか?

監督は元ピン芸人らしい。監督が元芸人であることによってあの一連のシーン(男性芸人は誰も助けなかった😲)が、部外者視点ではなく当事者視点になってるんだよね。しかもAが消えることを示唆する重要な“ネタ”。

二人でいること。笑顔の種類が増えること。
届かなかったところに手が届くこと(=電球)。
見えなかったものが見えるようになること(=靴下のシール)。
世界は内側にも外側にも、二人分に広がる。子供を望むのなら、それ以上にだって。

化粧直しは年齢順で、お局が鏡で自分を見つめるには、年下の子たちがつくる壁越しに覗き込むしかない。若さという熱気を伴った残り香が、実像を曇らせていく。そんななかでも自分を見失わず、カーターの心根を見た。膝に足を乗せるのは、彼女が屈んで背中を丸めて無理な姿勢をとらなくて済むように。解釈の仕方によって、世界の見え方は変わる。
空の落下地点

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